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AGENCEMENT - Binomial Cascades (1枚組アナログLP)
¥3,630
- お買い上げの際は、発送連絡にBandcampのダウンロードコードを記載します - 参照: https://hsppico.bandcamp.com/album/binomial-cascades レーベル: Pico 型番: Pico-08 2023年12月リリース 島田英明ソロ・プロジェクト Agencement(アジャンスマン)による通算6作目のアルバムをリリース。島田自身による約35年ぶりのヴァイナルLPを制作。本作は、2017年にコペンハーゲンのレーベルTochnit Alephからリリースされた 'Six Juxtaposed Works' の後継アルバムとなる。 https://agencement.bandcamp.com/album/six-juxtaposed-works 音楽的には、2022年1月に本名名義でグラスゴーのレーベルscatterArchiveからリリースされた'October Variations' の方向性をさらに前進させたものだと思われるが、また違った聴き方もできるかもしれない。 https://scatterarchive.bandcamp.com/album/october-variations 作業は2022年秋にスタジオでのレコーディングから始まり、約1年後の2023年8月に最終ミックスが完了している。 All instruments played by Hideaki Shimada violins, viola, cello, contrabass, piano, electronics, and magnetic tape. Recorded at Kubo Studio, Kanazawa in Autumn 2022 - August 2023, except piano recorded at Space Taki, Hakui in October 2022. 未開封新品。
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Hideaki Shimada with Evan Parker and Roger Turner / Kanazawa Duos (一枚組CD) 再掲
¥2,200
2016年の春と秋に、金沢21世紀美術館にて開催された2回のコンサートに於いて、英国のサックス奏者エヴァン・パーカーや、パーカッション奏者ロジャー・ターナーとのデュオ演奏を敢行した際の録音から、2019年4月にCDを制作し、リリースしました。私自身は、電子変調されたエレクトリック・ヴァイオリンを演奏する事で、著名共演者の生楽器との絡みも、他では聴けないものになっていると思います。3面見開きデジパック仕様。未開封在庫品。
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AGENCEMENT / Boxe Consonantique (一枚組CD) 再掲
¥1,000
私が1985年頃より継続している、ヴァイオリン演奏の多重録音から構成するテープ音楽の制作を主とするプロジェクトAGENCEMENT(アジャンスマン)の、2001年に発表されたディスクリリースとしては4枚目のアルバムで、仏語で "子音ボクシング"を意味するタイトル、 Boxe Consonantique です。CDには表記されていませんが、制作に1993年から1999年まで費やし、CDマスタリングは下山一二三作品なども担当した相川宏道氏にお願いしました。マルチトラックテープには、TeacタスカムMS-16レコーダーに1インチオープンリールテープを使用、音素材としては私のヴァイオリン演奏の他に、Roland 100Mや、EMS Aksなどのアナログシンセサイザーの電子音も使用しています。全面的にアナログテープを使用していたものとしては、私の最後の作品となります。未開封在庫品。
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Septet//2013 (二枚組CD)
¥1,980
2013年の春と秋に、東京・水道橋のFtarriにて開催された2回のコンサートに於いて、それぞれ7人編成での集団即興演奏を試みた際の録音から、2014年6月に2枚組CDを制作し、リリースしました。演奏者は以下の通り: 秋山徹次(ギター)、広瀬淳二(テナーサックス)、池上秀夫(コントラバス)、石川高(笙)、木下一重(ヴァイオリン)、古池寿浩(トロンボーン)、河野円(テープレコーダー)、Maresuke - 岡本稀輔(コントラヴィオラ)、松本健一(テナーサックス)、島田英明(ヴァイオリン)、鈴木學(エレクトロニクス)、高岡大祐(チューバ)。全体としては抑制された演奏でありながらも、各奏者の様々なニュアンスが感じ取れるものとなりました。3面見開き紙ジャケット2枚組。未開封在庫品。
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Tony Oxley - The New World (1枚組CD)
¥2,600
レーベル: Discus Music 型番: Discus 165CD 2023年11月リリース 英国のジャズドラマー、トニー・オクスリーの2022年録音最新作がいち早く入荷! 近年のソロ名義で見せていたエレクトロニクスを多用した実験的側面の、オクスリーの現在が聴ける。パーカッションの鋭い打撃は相変わらず健在だが、共演のドイツ人ドラマーStefan Hölkerとの演奏も相まって、かのデヴィッド・ チュードアの'レインフォーレスト'を想起させる、たゆたうような音響の渦が形成されていて、まさに'The New World'、御歳85歳前後とみられるオクスリーが、さらに新たな局面に向かってると言える作品。収録されている6曲はどれもアブストラクトかつオールオーバーな構造だが、パーカッションの音にリングモジューレーターやフランジャーなどの電子変調を施していて、その構造内にあらゆる音の粒子を聴き取る事が出来る。ご自身のアートワークも素晴らしい。 頗る推薦盤。未開封新品。
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Salvatore Sciarrino - Works for Flute (3枚組CD)
¥3,000
★サマーセール対象商品 8月1日より8月10日まで、一部商品を現行価格から800円~500円の間で値下げします。その日付の任意の時間で価格が切り替わる予定です。この機会に、ご利用ください。 レーベル: Kairos 型番: 001507KAI 2021年4月リリース フルート - Matteo Cesari イタリアの現代音楽の作曲家サルヴァトーレ・シャリーノのフルート独奏作品を、3枚のヴォリュームで網羅した圧巻のCD。大きな西洋建築の講堂のような空間で演奏されたと思しき録音。 とても残響の長い響きとなっているが、シャリーノ作品の特徴となっている様々な奏法が聴き取る事ができ、かつてルイジ・ノーノに「音響の亡霊」と言わしめた唯一無二の妖しく強靭な音楽は、ここでも健在である。以下、現地イタリアのレビューより転載したものである。 「サルヴァトーレ・シャリーノの想像力豊かな「音の生態学」において、フルートは常に絶対的な卓越した役割を果たしてきましたが、それはおそらくその古風な起源と、人間の生命維持に不可欠なプネウマである呼吸が可能にした元素の神話とのつながりによるものと思われます。パーカッションとともに、初歩的な楽器形式で初めて自分自身を表現します。時間が経つにつれてこの感度が上がります。」 無心で聴いていただきたい推薦盤です。未開封新品。
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AARON CASSIDY - A Way of Making Ghosts (1枚組CD)
¥1,900
★サマーセール対象商品 8月1日より8月10日まで、一部商品を現行価格から800円~500円の間で値下げします。その日付の任意の時間で価格が切り替わる予定です。この機会に、ご利用ください。 レーベル: Kairos 型番: 0015073KAI 2022年リリース 指揮者、教師、レコードプロデューサー、作家としても活躍しているアメリカ出身の現代音楽作曲家アーロン・キャシディー Aaron Cassidy (1976-) の2022年リリースの作品集。彼の作曲家としての仕事は、20年以上にわたって、音楽における音生成の物理的、身体的、機械的側面を優先する革新的なタブ譜の開発に焦点を当ててきました。 作曲家の詳細についてはWikipediaを参照ください: ja.wikipedia.org/wiki/アーロン・キャシディー 細密に書かれたスコアでありながら、その音楽の聴取上では、フリージャズやノイズミュージックのような込み入り具合との親和性も感じ取れるのは、私だけではないでしょう。Jack Quartet 演奏による3曲目では神経的な弦楽器の繊維質が、エレキ・ラップスティールギターとエレクトロニクスの8曲目では、アルバムタイトルの「幽霊の作り方」通り、正にノイズ的なものの異化作業が聴き取れます。頗る推薦盤です。 未開封新品。
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AGENCEMENT - Binomial Cascades / テスト盤 5/3 (1枚組アナログLP)
¥3,200
SOLD OUT
- お買い上げの際は、発送連絡にBandcampのダウンロードコードを記載します - 参照: https://hsppico.bandcamp.com/album/binomial-cascades AGENCEMENT - Binomial Cascades のテスト盤です。 2023年11月製作の限定5枚の内の3枚目。島田本人のサインと日付入り。 テスト盤のため、一度のみ試聴。
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AGENCEMENT - Binomial Cascades / テスト盤 (1枚組アナログLP)
¥3,200
SOLD OUT
- お買い上げの際は、発送連絡にBandcampのダウンロードコードを記載します - 参照: https://hsppico.bandcamp.com/album/binomial-cascades AGENCEMENT - Binomial Cascades のテスト盤です。 2023年11月製作の、限定5枚の内の1枚目。島田本人のサインと日付入り。 テスト盤のため、一度のみ試聴。
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AGENCEMENT - Six Juxtaposed Works (1枚組CD)
¥2,640
SOLD OUT
レーベル: Tochnit Aleph 型番: TA513 2017年リリース リリース当時はベルリン、現在はコヘ ゚ンハーゲンを拠点とするサウンド/パフォーマンスアーティストのDeniel Löwenbrückが運営するレーベルTochnit Alephより2017年にリリースされた、私のソロ・プロジェクトAgencementのCDアルバム。 デジパック6面バネル仕様。シールド未開封品。
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日本の実験音楽 (4) アジャンスマン (1) / 初期作品集 1983 - 1986 (一枚組CD)
¥2,420
SOLD OUT
型番: Edition OMEGA POINT OPX-004 AGENCEMENT(アジャンスマン)とは何者か?80年代初頭のノイズシーン黎明期から、バイオリンによる即興演奏とそれを素材としたテープ作品制作を主体とした活動を続ける、金沢在住のアーティスト島田英明のプロジェクトである。今回は、当時ごくわずかな人のみ手にした自主制作カセットに収録の初期の作品と未発表テイク、そして最初の結実であり、AGENCEMENTの名を知らしめることになった1st LPの初の復刻をまとめた。20年間にソロ作(LPとCD)がわずか4点という寡作の作家のため、これが実に8年ぶりとなる、まさに待望のリリース!現在も演奏スタイルをほとんど変えずにライブを行う一方、09年には一柳慧氏企画の音楽イベントにも招かれるなど、活動の幅も広がっている。作家によるアートワークをあしらった特殊ジャケで、限定500。 (版元ショップOmega Point による解説から転載) 未開封新品。 島田コメント: 私が24才時点のファーストLP(1986)の、2010年のCD復刻。オリジナルのオープンリールテープからの復元に、少し手間取った記憶があります。4曲目のPico-01Bは、その後のAGENCEMENT(アジャンスマン)としての音楽的な方向性を最初に示した作品でした。
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V.A - Otooto (一枚組CD)
¥1,650
レーベル: Otooto 型番: OTOOTO0001-201801 東北沢のアートスペース・OTOOTOから1周年を記念して発売されたコンピレーション・アルバム。OTOOTOのオープンに深くかかわったミュージシャンの演奏を聴くことができる。収録ミュージシャンは、秋山徹次、中村としまる、大上流一、Straytone、増渕顕史。全て初出の作品が収録されている。蛇口からシンクに水がボトボトと落ちているようなStraytoneの電子音が印象的。秋山のアコースティックギターで幕を閉じる、良い作品集です。 未開封新品。
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山㟁直人 秋山徹次 - Naoto Yamagishi Tetuzi Akiyama (一枚組CD)
¥1,650
レーベル: Otooto 型番: OTOOTO0006-202112 2021年12月リリース 山㟁直人 (Per.) と秋山徹次 (Gt.) によるデュオ・アルバム。静と動、陰と陽が交錯する美しい音世界が広がる作品。ざらざらした質感の音が、ひとつずつ丁寧に敷き詰められ、積み上げられていく展開が素晴らしい。マスタリングは、Ilia Belorukovが担当。OTOOTO東北沢で公開収録した作品。 未開封新品。
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Ferran Besalduch 大上流一 - Cumulonimbus (1枚組CD)
¥1,650
レーベル: Creative Sources 型番: cs575 ギタリスト大上流一が2018年に渡欧した際に、スペインのベース&ソプラニーノサックス奏者フェラン・ベサルドゥックとデュオ演奏をしたスタジオ録音作品。明るく控えめなやりとりから積極的なやりとり、ベサルドゥックの珍しいテクニック、そして会話に魅力的な装飾を加えるギターのパーカッシヴな脇役まで、一連の所謂ノンイディオマティックな即興音楽の会話を繰り広げている。とわ言え、彼の地で録音された事もあり、全体としては南欧特有の柔らかい空気感も感じ取れる。彩のある大上のアコースティックギターも殊更に。良い作品です。 未開封新品。
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大上 流一 Martín Escalante 竹下勇馬 - FTARRI (1枚組CD)
¥1,650
レーベル: Sploosh Records 型番: SPLOOSH19 ギタリスト大上流一と、改造エレクトリック・フレットレスベースを駆使する竹下勇馬と、メキシコ出身のサックス奏者Martín Escalanteの3人による2019年8月、水道橋Ftarriでライヴを収録。即興のエレキギターとノイズを発するベース、その上を強烈に吹きまくるギュルギュルのサックスが、スウェイしているのではなく三者が渾然一体となっていると言える作品。サックスにインスパイアされて、大上のギターもいつになくピキピキと高音域がかき鳴らされる。サックスとギターが入っている点は、ボルビトマグースが思い出されるが、しかしノイズの「壁」を作るのではなく、三者の「楽器」としての音がしっかりと聴きとれる点では、やはりここでも即興音楽の出自を垣間見せていると言える。二曲目の大上と竹下のデュオでもそれは明確で、ラスト三曲目で、僅かに息継ぎがある他は20分超とにかく吹きまくりのEscalanteのソロで、唐突に幕を閉じる。 未開封新品。
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山㟁直人 - 電話太鼓 Telephone drum (一枚組CD)
¥2,500
レーベル: Yabuki Records 型番: YBK-004 2023年1月リリース。 ドラマー、パーカッショニストの山㟁直人のサードソロ・アルバム。スプリングドラムから着想を得て太鼓と太鼓をバネで繋いだ電話太鼓。福島県会津若松にあるAvant Chop Studio にてエンジニアにアキオ ジェイムスを迎えて録音された三曲をアルバムに収録。特製和紙に包まれた凝った装丁。Cover art, design by Taiki Yuzawa 島田コメント: 「太鼓」というよりは、極めて音響的。 未開封新品。
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Lauri Hyvärinen Sergio Castrillón 山㟁直人- Love Hotel Blues (一枚組CD)
¥2,500
レーベル: Yabuki Records 型番: YBK-002 2021年11月リリース。 フィンランドのギタリストLauri Hyvärinen、コロンビアのチェリストSergio Castrillón、そしてパーカッショニスト山㟁直人のトリオによる岡山Cafe Moyauに於ける、2019年10月のライブ録音。山㟁の、叩く事を排するかのような「軋み」「擦り」に共演者が呼応する演奏が、ここに成立しています。激烈な瞬間も有るが、終始渇いた音響が支配し、そこには繊維質の細かなテクスチャーも感じられます。 クレジット表記のエンボス加工、および特製和紙による装丁。 未開封新品。
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mori-shige (森重靖宗) - fukashigi (1枚組CD)
¥1,650
自主制作盤 型番: MRSG-501 2023年現在はヴォイスによる即興表現を追求し、また、灰野敬二率いる不失者のエレクトリックベースギター奏者でもある森重靖宗の、チェロによる即興演奏を中心にしていた活動を経て塾考された、チェロソロとピアノでの演奏も含む第一作。ピアノもバリバリ弾いたりせず、打鍵の鋭さを追求した音響的といえる素晴らしいもの。短めのテイクの集積なのも緊張感が持続しているので良い。 推薦盤。未開封新品。
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森重靖宗 - Ruten (1枚組CD)
¥1,650
自主制作盤 型番: MRSG-502 2023年現在はヴォイスによる即興表現を追求し、また、灰野敬二率いる不失者のエレクトリックベースギター奏者でもある森重靖宗の、チェロによる即興演奏を中心にしていた活動を経て塾考された、チェロのソロのみによる第二作。終始ギシギシと軋むような特殊奏法での11テイクは、オンマイクによるデッドな録音で、そのテクスチュアを最大限に引き出している。 推薦盤。未開封新品。
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冷泉 - 異速度 Different Speeds (一枚組CD)
¥1,980
レーベル: Edition Zeroso 型番: ZRS - 001 2019年リリース 国内インディペンデント・レーベルの最深部「0奏」。レーベル第一弾は、ファウンダーの1人・冷泉によるエクストリームなミニマル作品『異速度(Different Speeds)』CD。作品のイメージと共振するシンプルで静かな雰囲気の厚紙スリーヴに、活版印刷をほどこした仕様。 和音の響きがシンプルに繰り返され、残響は形を変えながらヒスノイズに淡く崩れていく。そしてゆっくりと耳は開き、イメージは拡張していく。 「音響的には極めて限定的でありながらも、素材と素材の間隔が常に揺れ動いていることからくる不安定な感覚に身を委ねていると、時間はあっという間に過ぎてゆくだろう。このシリーズにおいては、響きを聴くというよりも、音と音の狭間に生じる時間の伸縮/関係性に聴き入る耳が求められる。」(鈴木治行) ― ライナーノーツより 島田コメント: 時間の心拍音 未開封新品。
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松平敬 - エクステンデッド・ヴォイセス (1枚組CD)
¥2,500
レーベル: Edition Omega Point 型番: OPX - 013 ソロはもとより、チューバとのユニット「低音デュオ」などでアヴァンギャルドな作品を頻繁に演奏する、日本の声楽家としては稀有な存在であるバリトンの松平敬の、実験主義エッセンスが凝縮された入魂の企画! 米国Columbiaの一部門だったOdysseyレーベルからコンピレーション・アルバムのLPでリリースされた'Extended Voices'には、Pauline Oliveros、Morton Feldman、John Cage、Alvin Lucierら実験音楽界の重要作家が「声を拡張した」作品を提供した。今回はこれに収録されていた一柳慧作曲の、電子音と変調された声による《エクステンデッド・ヴォイセス》のテープパートを入手したため、バリトン歌手・松平敬に依頼してオリジナルとは違う方法でのリアリゼーションを行った。これを中心に、松平の選曲による実験的な作品と自身のオリジナル作品を加え、オリジナルLPへのオマージュという意味を込めて「拡張された声の作品集」として構成した。 tr.1_一柳慧《Extended Voices》(新バージョン#1) tr.5_一柳慧《Extended Voices》(新バージョン#2) 本作品のオリジナルのスコアは所在不明であるが、LPの音源や、Alvin Lucierによるライナーノートに書かれた情報から、作曲者の意図した演奏の「復元」を試みたのが本録音である。 ライナーノートによると、オリジナル・スコアには、様々なカーブのグリッサンドや持続音がスコアに記載されていたことが分かるので、乱数によって36種類のグリッサンドを決定し、それを格子状に配置した演奏用のスコアを作成した(fig.1参照)。これを縦横、斜めなど自由な順序で演奏し、いくつかのイベントを休符として解釈することで、音の密度をコントロールした。 ライナーノートには、補助楽器や、電子変調によって声の音域、音色などを拡張させる(=extend)ことも書かれているので、LP盤の演奏の雰囲気を参考に、しかし私ならではの表現を試行錯誤した。'新バージョン #1'は、強めの電子変調を施した声を2声部重ねたもの、'新バージョン #2'はピッチ変調のみを使用し、生の声に近い印象を保持したものを3声部重ねたものである。 tr.2_ジョン・ケージ《龍安寺》 様々な楽器のための版が存在するこの連作中、唯一の声楽ヴァージョンである。長方形の枠の中に曲線が描かれたスコアは、見た目には龍安寺の石庭を思わせるが、声楽版においてはこの図形が声明のように音化される。(スコアに明記はされていないが)女声の低声による演奏を想定して作曲されたこの版は、男声でそのまま演奏するとテノールの音域になってしまうため、この声明風のキャラクターは損なわれてしまう。この雰囲気を保つため、本演奏では(通常の声楽曲でも一般的に行われているように)全体をそのまま1オクターヴ下げ、バスの音域で演奏した。 tr.3_松平敬《白い少女》 本作品のタイトルは、春山行夫が1929年に発表した詩集『ALBUM』の一編からの引用。この詩は「白い少女」という言葉を6回×14行繰りかえすだけ、という特異な構成を持ち、視覚的なインパクトも強烈だ。「白い少女」と語った音源のループにディレイをかけるだけという、本作品のミニマムな仕掛けは、この詩の反復構造を音楽化したものである。そこに、もう一つの単純な仕掛けを掛け合わせることによって、その反復構造が無化されてゆく。 tr.4_松井茂《★》 《★》とは、50首からなる連作短歌のタイトルである。すべての短歌は、あるアルゴリズムに従い、五七五七七という短歌のフォーマットに「一」「二」「三」という3つの漢数字が当てはめられている。本リアリゼーションでは、この連作短歌を低(一)、中(二)、高(三)という3つのピッチから構成された「楽譜」であると解釈して、打楽器で演奏した。短歌によって音の定位が左、中央、右と変化するが、こちらは複数の短歌の構造から導き出されている。 松平敬 プロフィール 愛媛県生。東京藝術大学卒業、同大学院修了。2007年の《シュピラール》の演奏に対してシュトックハウゼン賞を獲得する。クセナキスなど全曲前衛作品ばかりによるリサイタル、無伴奏独唱曲または電子音楽との共演のみによるコンサートなど、独創的な企画が話題を呼んでいる。2012年のサントリー芸術財団サマーフェスティバルでのクセナキス《オレステイア》公演での壮絶な歌唱は、新聞各紙などから高い評価を得た。聖徳大学、文教大学講師。低音デュオおよび双子座三重奏団のメンバー。 推薦盤。未開封新品。
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氏家啓雄 - 初期サウンドインスタレーション作品集 スペシャルエディション版 (3枚組CD + 1CDR ボックスセット)
¥8,000
レーベル: Edition OMEGA POINT 型番: OPA-028SP 2023年3月リリース 1980年代初頭、日本のサウンドアート黎明期の牽引者であった芦川聡と吉村弘を中心に、何人かの作家たちが展覧会で作品を披露し始めていた。とりわけ30歳の若さで夭折した芦川は、当時東京・西武美術館の付属ショップ、アール・ヴィヴァンに勤めており、海外の環境音楽、実験音楽の資料やレコードをいち早く紹介。芦川を慕って作家たちが出入りし、新しいムーヴメントの母胎となっていた。 氏家啓雄(1959年生まれ)もその一人で、多摩美術大学の学生として、秋山邦晴の「現代音楽論」ゼミを聴講していた。 その成果品として3つの作品を残していた。高橋アキが保管していた、秋山の遺品カセット群の中にそれらが発見され、ここに紹介する。サウンドアート初期の音資料は、吉村弘や鈴木昭男などごく一部を除いてはほとんど顧みられておらず、極めて貴重である。カセットの作品の他に、写真が残っていた作品についても可能な限り概要を紹介している。 CD 1 Displayed Music / 1981 - 82 tr.1, 2 : Aeolian Harp 木製の角筒内部にナイロン弦が4本張られ、その下部の開口部に風を送り、弦の振動が角筒で共鳴し増幅されて音が発せられる。 tr.3 : 6 Sound Tubes 発振器とスピーカーが内蔵されたアルミチューブ6本の持続音が、さまざまな組み合わせで鳴らされる。観客がピッチを操作することもできた。 tr.4 - 6 : Repetition Harp (take 1 - 3) 箱内部に2~4本の弦が張られている。それをモーターで回転する円盤に付けられたツメが弾く。 tr.7, 8 : 18 Sound Tubes 空間各所に、音程が調整できる発振器とスピーカーを入れたアルミチューブを配置。 CD 2 Sound Scape - Diffuse Music / 1983 東京・町田市の丘陵地帯の、小さな窪地の底の公園近辺で、意図せず発生する環境音を作品とすべく録音した作品。 窪地は大きなパラボラとなり、蝉の声、 吹奏楽部の練習音、航空機の通過音、どこかの家の工事の音などが混じり合い、拡散 (diffuse) する。 CD 3 Object of Sound ‒ Sound of Object /1983-1984 tr.1: Bell / 1983 素焼きの壺の口に差し込まれた、天井から吊られた真鍮棒と、モーターによって回転する真鍮のパイプが接触する。その接触音と、それぞれの壺に棒が当たる音が間欠的に響く。 tr.2 : Piano / 1984 円盤上に張られた136本のピアノ線を、回転するバーから吊り下げられた2本の金属棒がなでていく。 tr.3 : Organ / 1984 円形に並べられた素焼きの壺から、発振器の音を響かせる。 tr.4 : Air waves / 1983 ウラベノリコと石井由美子による布のインスタレーションに提供された、点描的な音による環境音楽システム。 ※ スペシャル版では、東京六本木のストライプハウス美術館での、カセット作品以外の作品の展示風景を収録したビデオからの音源と、氏家の後期の代表作である”Background Music”を収録したCDRをボーナスとして追加。彼が保管していた”Background Music”に関する当時の写真や資料は美術館にも残っておらず、非常に貴重である。茶色の箱入り、限定60。 未開封新品。
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大上流一 中村としまる - Ceramic Soul (1枚組CD)
¥1,650
レーベル: Raw Tonk Records 型番: RT057 2022年リリース 近年注目の、英国の即興音楽の新世代によるレーベルRaw Tonk より、ギタリスト大上流一と中村としまる のデュオ音源が入荷。2021年3月、水道橋Ftarriに於けるライブ録音。大上のエレクトリックギター、中村のノーインプットミキシングボードからは、それぞれに一様ではない音の塊の数々が断続的に放出される。アンプリファイされた音ではあるが、そこに聴き手を突き放すような壁は無く、不思議な拮抗と演奏の妙を感じさせるデュオ録音となっている。 未開封新品。
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ヒグチケイコ 山㟁直人 (1枚組CD)
¥2,000
山猫レーベル 型番: Wildcat House 007 2023年1月リリース Keiko Higuchi ヒグチケイコ voice, piano Naoto Yamagishi 山㟁直人 drums, percussion cover art by Junko Yamamoto “Fragment of Time” ヴォイスパフォーマー、ヒグチケイコとパーカッショニスト山㟁直人のデュオによる、2022年9月に埼玉の山猫軒でのライブ録音。録音も秀逸で、山㟁の鮮烈なパーカッションとヒグチの鬼気迫るヴォイスによるデュオパフォーマンスが、目の前で繰り広げられているように感じられます。両者の他の関連CDも、当ショップで取り扱っていますが、こちらも推薦盤です。 とにかく無心で聴くのみ。 未開封新品。